とらとらのあれこれそれ

自分の好きなことをメインに、感じたこと、おすすめしたいことなどを気が向くままに書いていきたいです。

東へ西へ/本木雅弘(1992)

週末ももう終わりですね。
休みはなぜ早く時間が過ぎるんでしょう…






明日は首都圏に台風が直撃しそうです。
まずは大きな被害がないことを祈ります。


明日は首都圏では多くの企業が
お休みになるんでしょうかね。

仕事より命が大事なので、
安全優先で考えるのは
当然と言えば当然なんですが、
一昔前には、

「24時間、戦えますか」

なんて言葉が違和感なく受け入れられてた
時期がありました。

今日はそんな時期の一曲です。






【概要】
1992年5月22日発売
リゲイン」CM曲
オリコン:最高?位





「東へ西へ」は、
元シブがき隊のモックンこと本木雅弘さんが
ソロでリリースし、ヒットしました。

元々は井上陽水さんの1972年の発表曲です。



ちなみに、本木さんバージョンの
アレンジを手掛けたのは、
後にUAさんや安良城紅さんの
プロデュースを手掛けた朝本浩文さんです。

このアレンジはもしかして…
と思ったらやはり朝本さんでした(笑)






「24時間、戦えますか」は、
当時のリゲインのキャッチコピーで、

90年には時任三郎さんが
牛若丸三郎太”名義でリリースしたCM曲
「勇気のしるし」が大ヒットしてます。

こちらはCMのために作られた曲なので、
歌詞の中に「24時間、戦えますか」の
フレーズが出てきますね。

時任さんは俳優のイメージしかないですが、
こんな曲を歌ってたんですね(笑)






一方、「東へ西へ」は、
CMのために作られた曲ではないですが、
その歌詞は、

バブル景気が崩壊し、
死ぬほど働いても報われるのか?と
みんなが疑念を持ち始めた、
当時の社会背景にマッチしている
ように思います。




というのも、
陽水さんがこの曲を作った1972年は、
高度経済成長の末期。

この時期は生活が豊かになる一方で、
公害や過激派によるテロなど、
負の部分が大きくなり始めた時期で、
何となくバブル期と社会情勢が
似ているためかなと思います。






とらとらが衝撃だったのは二番の歌詞。
なんかすごいです。




♪電車は今日もスシヅメ
♪伸びる線路が拍車をかける
♪満員いつも満員床に倒れた老婆が笑う
♪お情け無用のお祭り電車に呼吸も止められ
♪身動きできずに夢見る旅路へ だから
♪ガンバレみんなガンバレ
♪夢の電車は東へ西へ




毎日、息もできない程の満員電車に乗り、
仕事に向かう毎日。
力のない老婆は押し潰され倒れるが、
それでも笑っている。

なぜなら電車の進む先には“幸せ”があるから。

死ぬほどの思いをして働けば幸せを掴める。
逆に言えば、そうもしないと
幸せにはなれないという、強迫観念。

だからこの状況をとほとんどの人が
疑いを持たずに無感情に受け入れている。



そんな、この時代の社会の狂気や無機質さを
表現しているように思います。





歌詞に出てくる“ガンバレ”は、
リゲインのCMでは
単にビジネスマンへの応援の意味で
使われているように思いますが、


本来この曲では、応援というより、半分は
“それってホントに幸せなの?”という、
人々への皮肉なんじゃないかと。






ふと思い出して聴いてみただけ
だったのですが、聴けば聴くほど、
奥が深くて考えさせられる曲でした。





とりあえず、この曲を聴いて、
明日からまたガンバることにします。

ちなみにとらとらは、
リゲインではなくリポビタン派です(´ 3`)